行 き 違 い

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抱いて


もの憂げな目元がそういった


俺にはそう見えた

 

 


抱きしめて


薄開きの口元が無言でそう囁いた


俺にはそう読めた

 

 


一度でいいから


スカートの中でゆっくり組み替えた脚が訴えた


俺にはそう思えた

 

 


だからだろう


そっと手を重ねたとき見つめてきた


顔を寄せたとき唇を寄せてきた


抱いたとき抱きしめてきた


結集したとき開放されていた

 

 

 

 

一つ違ったのは


一度でいいからと感じた俺の思い